こんにちは。
ベースボールバイブルの東です。
ちょっと野球とは関係のない話なんですが…
昨日、京都大学特別教授の本庶 佑(ほんじょ たすく)氏がノーベル医学・生理学賞を受賞されたそうです。そんな本庶氏のお言葉が非常に興味深かったので今日はそのお言葉を紹介させていただきます。
私自身の研究(でのモットー)は、「なにか知りたいという好奇心」がある。それから、もう一つは簡単に信じない。
よくマスコミの人は「ネイチャー、サイエンスに出ているからどうだ」という話をされるけども、僕はいつも「ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ」と言っていますし、大体そうだと思っています。
まず、論文とか書いてあることを信じない。自分の目で確信ができるまでやる。それが僕のサイエンスに対する基本的なやり方。
つまり、自分の頭で考えて、納得できるまでやるということです。
野球とは全く関係ない話なんですけど野球選手の役に立ちそうな話ですよね。
・ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ
・論文とか書いてあることを信じない。自分の目で確信ができるまでやる。それが僕のサイエンスに対する基本的なやり方
・つまり、自分の頭で考えて、納得できるまでやるということ
どんな分野でもたくさん勉強すればするほど正解を知った気になっちゃうものですけど…。野球の中でも例えばバッティングで言うとヒットを打つことが目的だとすればその打ち方なんて何通りもあるわけですね。だから、ひとつの正解にたどり着いたくらいで「それが全てだ」なんて間違っても思ってほしくないですし、他人が自分とは違う答えを導き出したとしてもそこは尊重してあげてほしいなと思っています。
例えば、残念ながら昨日引退を発表したハンター・ペンスが導き出したバッティングの答えはこうでした。
子供たちの前でもこうです。
もしかするとあなたにはこのスイングの意味がわからないかもしれませんが、彼はこのスイングで年俸1,850万ドル。つまり約21億円/年も稼いでいたのです。
ですから、どれだけ勉強したとしても自分だけがバッティングの答えを知っているなんていうのは思い違いだということです。そもそも、実際自分が信じていたものが次の日には覆されるなんてことはよくあることです。例えば昨日もこんな記事が出たのをご存知でしょうか?
米国眼科学会「ブルーライトで視力は低下しない。PC用メガネも推奨しない」
スマートフォンのスクリーンから出るブルーライトが目に害を及ぼすかのような、広告やヘッドラインを見かけることがありますが、果たしてこれは真実でしょうか。
ブルーライトと視力の低下に関連性はない
実のところ、ブルーライトは睡眠の妨げにはなっても、目を傷めるという科学的根拠はありません。眼細胞が自然に含有する化学物質とブルーライトが結合すると、細胞を傷つける可能性があるとする研究が今夏発表されたことを受けて、最近、米国眼科学会(AAO)は「スマートフォンのブルーライトは視力を低下させない」とはっきり宣言しました。
この記事をPC用メガネをかけながら読んでいた私は、この記事を読んだあとにそっとそのメガネを外しました。
でも、実はこの記事を信じたわけではありません。「PC用メガネを外してみて本当に『私の!』視力が低下しないのか」を試してみたかったのです。その結果、私の視力が低下しなかったとしても他人にこの話を押し付けるつもりはありません。こういう話があることは教えても「だからあなたもPC用メガネを外しなさい」とは言わないということです。
ところが野球界には「自分はそれで成功したからお前もそうしろ!」という人や「自分が勉強した結果の答えはこうだからお前はこうするべきだ!」と言う人がたくさんいるんですよね。まあ、そんな人が周りにいるとしたらそれはそれで仕方がないことなので、そんな時は自分の体で感じてみることを忘れないでください。
あっ!そういえば本庶氏が子供たちにこんなメッセージを送っていましたよ。
子どもたちに育んでほしい「不思議だなと思う心」
研究者になるにあたって大事なのは「知りたい」と思うこと、「不思議だな」と思う心を大切にすること、教科書に書いてあることを信じないこと、常に疑いを持って「本当はどうなっているのだろう」と。
自分の目で、ものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。
そういう小中学生に、研究の道を志してほしいと思います。
ぜひ、参考にしてくださいね。
では、また。
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