ベースランニング

一塁駆け抜けのルール

こんにちは。
ベースボールバイブルの東です。

昨日も見ていただいたこの動画ですが…

今日は走者の観点からお話ししたいと思います。

この時のバッターは広島東洋カープの西川龍馬選手だったんですが、彼の一塁への駆け抜け方は小学生の頃に教わってきた駆け抜け方だと思います。要するに「一塁への駆け抜けはファールゾーンに駆け抜けるように!」って教わったんだと思います。まあ、これは彼だけではなくて、私もですし、あなたもだと思うんですが、小さい頃、ほとんどの野球選手は駆け抜け方に関してそう教わってきたと思います。

でも実は…

一塁への駆け抜けというのはどこに駆け抜けてもいいんですね。ファールゾーンでも、フェアゾーンでも、実はどこに駆け抜けてもいいんです。例えば、こんな駆け抜けは全然大丈夫ですし…

こんな駆け抜けでも全然大丈夫です。

他にはこの駆け抜けも見てほしいんですが…

もし、これがセーフだったとしたらあなたはどうしますか?もしかするとスタントン選手にタッグ(タッチ)をしにいくと言う人がいるかもしれません。「だってランナーがフェアゾーンにいるんだからタッグしたらアウトだろ?」って。確かに私も子供の頃に指導者からそう教わりました。だから「一塁を駆け抜けても決してフェアゾーンに入るな。(二塁に行けると思って)フェアゾーンに入ってしまったとしても無理だと思ったらすぐにファールゾーンに出ろ」って言われたのを昨日のことのように思い出します。ただ、これは今考えると恐ろしい教えです^^;

では、公認野球規則にはどう書かれているのかというと…

5.09b 走者アウト
(4)ボールインプレイで走者が塁を離れているときに触球された場合。
【例外】打者走者が一塁に走るときは、ただちに帰ることを条件としてならば、オーバーランまたはオーバースライドして一塁を離れているとき触球されても、アウトにはならない

このように公認野球規則には駆け抜けたあとフェアゾーンにいてはいけないとかファールゾーンにいなくてはいけないなどとは書かれていないんですね。ですから、実際のところはどこに駆け抜けてもいいというのが野球のルールです。

ただ!ですね。行為を示してはいけないんですね。そのことについて公認野球規則にはこう書かれています。

5.09b 走者アウト
(11)走者が一塁をオーバーランまたはオーバースライドした後、ただちに一塁に帰塁しなかった場合。

一塁をオーバーランまたはオーバースライドした走者が二塁へ進もうとする行為を示せば、触球されればアウトとなる。

また、一塁をオーバーランまたはオーバースライドした走者が、ただちに帰塁しないでダッグアウトまたは自己の守備位置に行こうとした場合も、野手が走者または塁に触球して、アピールすればアウトとなる。

では、どれくらい行為を示すといけないのかというとこれくらいです。

プイグ選手の走塁を見るとほんの少しだけ二塁に行こうとしたのがわかりますよね。これくらいの行為を示すと触球(タッグ)されたらアウトになるんですね。この場合はルールをよく知っていたピント捕手が素晴らしかったんですがイチロー選手くらいになるとどんな走り方になるのかというと…

このように目に見えるような行為は示していません。

では、このルールを頭に入れた上で先ほどの西川龍馬選手の走塁を見てみると…

西川選手も二塁に行こうとする行為を示していないのが素晴らしいですね。

ただ、守っている立場の選手ならこれくらいの行為でも一応タッグしておくべきですね。

一瞬、アルトゥーベ選手の腕が動いてますからね。まあ、あとは一塁塁審に判断してもらえばいいだけですから。意外と一塁の塁審は「タッグしたらアウトなのに…」って思っているかもしれませんからよ。

まあ、参考まで。

では、また。

 

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