こんにちは。
ベースボールバイブルの東です。
二日続けてボールコンタクト能力の話をしていたから自然とそういう話題に目がいくのか…。それともそういう話題を引き寄せたのかはわかりませんが、今日もこんな記事が目に入ってきました。
DeNAは28日、細川成也外野手(19)が2軍に降格すると発表した。韓国・SKとの練習試合後に、アレックス・ラミレス監督(43)は「今が一番いいタイミングだと思う。1軍でなんとか結果を出そうとして、大振りになってフォームがぐちゃぐちゃになっている。プレッシャーを感じているので、1度リフレッシュしてほしい」と説明した。
野球ファンならDeNAの細川選手を知ってますよね?
高卒1年目で日本シリーズの舞台に立ち、初打席で寺原選手からいきなりセンター前ヒットを打った思い切りの良いあのバッターです。確か高卒1年目のルーキーが日本シリーズの初打席でヒットを打ったのはこの細川選手が初めてなんですよね。
確かに思い切りの良い素晴らしいバッターですし、彼が魅せてくれる打球は高卒1年目の選手の打球とは思えません。
ただ、ですね…
上の動画で(おそらく解説は田淵幸一氏だと思うんですが)田淵氏も言ってますよね。「(振っていくことは)一番大事なことですけど、あとはやっぱり選球眼やね〜」って。思い切り振ってきた野球人である田淵氏が言うんですから『振ること』と『見ること』のバランスをとるのが大変なんだということがわかりますよね。っていうか、それこそがバッターに必要な技術です。
そもそもバットが振れないと話になりません。でも、振れたところでボール球を振らされてしまう選手はバッターとして計算できません。ましてや、振れてもバットに当たらない選手は使えません。ですから、バッターというのは『振れる』『見極めれる』『当てられる』。この3つが高いレベルであることが望ましいわけですね。ですからバッティングフォームを考えるときは少なくとも、この3つが基準にないといけないわけです。スイングしてたらわかるじゃないですか。『振れるけど見極められないフォーム』『当てることはできるけど振れないフォーム』『振れるけど当たらないフォーム』こういうフォームでは厳しいわけですね。『振れて』『見極めれて』『当たる』自分なりのこういうフォームを探すのがバッターとしての仕事だというわけです。これを高いレベルで表現しようと思ったら他人のマネ事をしてるだけでは絶対に無理です。残念ながらモノマネ芸人は野球はうまくないですからね。ですから、何かを参考にしながらでも自分のフォームは自分で見つける覚悟が必要です。自分で見つけたフォームが他人から理解されないことはよくあることですが、それでも自分で見つけたフォームというのは最高なんだということを知ってください。それは、あの吉田正尚選手も言っていましたよね。
受け身の姿勢から本物の打撃は生まれない
――世の野球少年たちにも「最初から形を気にするな」と言いたくなりますか?
吉田 正尚(以下、吉田)そうですね。小学生のスイングを見てアドバイスを求められる機会があった時も「土台ができていないのに、形のことだけをいくら言ってもなぁ…」と思ってしまう。仮に形から入って指導したとしても、体が成長して、大きくなった時にその形が合わなくなっている可能性も高い。現場では「こう振れ」と形から指導する指導者が多いのかもしれないですけど、最初から形を押し付けるんじゃなく、高校生になるくらいまでは形は気にせず、ガンガン振ることを大事にしたほうが将来的にいい打者に育っていけるような気がします。――まずは土台。形を気にせずに強く振ろうとするうちに自然といい形も生まれるかもしれない?
吉田:そうなんですよ。最初から形を気にするよりも、強く振る事を意識し続ける中で、結果的にその時の自分に1番合ったいい形が生まれるんじゃないかと思う。そして、その形はほかの誰かに教わった形よりも断然強い。自分の感性を信じ、考え、試行錯誤を繰り返すことで身につけたものは強いし、打撃の引き出しも自然と増えていく。――自分で見つけたものが1番強い。
吉田:そう思います。だから「自分で見つけるんだ!」という気持ちを強く持つことが大切。見つける過程で悩んだら、指導者の方々に助言を求めに行けばいいし、納得できるアドバイスがあればミックスさせていけばいい。でも最初から教えてもらう受け身の形ではバッティングはなかなか本物にはなっていかないと思うので。――探求心をもちながら自分で自分の打撃を追求していく。もがいたり悩んだりすることはあっても、日々の野球が楽しくなりそうですね。指導者に「こうやって打て!」と押し付けられるよりも。
吉田:ぼくは探求心をもって、自分のバッティングと日々向き合うことが楽しかったし、今でもその気持ちがあります。でも、それは指導者から「こう打て!」と押し付けられたことがなかったことも大きかったかもしれません。やはり大事なことは野球を好きでいることですよ。好きじゃないと向上心も生まれませんし、継続することも難しくなる。ぼくは日々のスイング数も「1日何百回」といったノルマを設定する必要はないと思っています。時には10回、思い切り振って終わる日があってもいい。ガチガチにノルマを設定すると練習が義務になってしまい、野球が楽しいという気持ちを失ってしまうことにつながりかねないので。
ここで吉田選手は当たり前のことを話しています。でも、こんな当たり前のことを理解していない野球人が多いのも事実なんですね。だって、時々こんなことを聞くことがあるんです。
「指導者が教えてくれないんです…」って。
僕から言わせれば「これほどありがたい話がありますか?」っていう話なんですけど、そこを理解してくれる人は本当に少ないです。そもそもあの鍛治舎監督ですら、こんなことを言っていましたからね。
―改革には批判もある。
あるでしょうね。コーチに言ってるのは「教えない勇気を持て」と。岐阜も熊本と一緒で柔道、剣道が強い。どうしても形にこだわるから指導したくなる。先生は教えたがる。教えていないと、存在意義がないような気がするんでしょうね。
こういう話を聞くとさすがだなと思います。
さて、前置きが長くなってしまいましが細川選手の話に戻しましょう。
実は細川選手には大きな課題があるんですが、その課題というのがここ2日間で伝えているボールコンタクト能力なんですね。
その数字がちょっと驚異的でして…
二軍での成績なんですけど彼は435打席で三振した数がなんと『182』もあるんですね。その確率はなんと.418。
これはですね、あのブライアント選手レベルです^^;
実際の映像を見てみると振れるけど、当たりませんし、ボールを見極める能力も低いです。
めちゃくちゃ魅力的ですけど、確かに今のままでは厳しいですよね。だからラミレス監督はフォームの修正を求めたんようです。
DeNAは28日、細川成也外野手(19)が2軍に降格すると発表した。韓国・SKとの練習試合後に、アレックス・ラミレス監督(43)は「今が一番いいタイミングだと思う。1軍でなんとか結果を出そうとして、大振りになってフォームがぐちゃぐちゃになっている。プレッシャーを感じているので、1度リフレッシュしてほしい」と説明した。
まあ、三振が悪いなんて言うつもりはないんですけど、今後の細川選手がどういうバッティングになっていくのかには注目しています。『もう十分振れてる…』って本人が気づいて、ボールを見極める能力とコンタクト能力を高めることに重点を置けるのか。そうして出来上がった形でも、彼はまだ振れるのか。細川選手は注目する価値があると思いますので、ぜひ彼の進化に注目してみてください。
そして、あなたも『振れて』『見極めれて』『当てられる』そういう選手を目指して欲しいなと思っています。
まあ、参考まで。
では、また。
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