ピッチング

『そうする』のではなくて『そうなる』もの

こんにちは。
ベースボールバイブルの東です。

この時期というのはプロ野球界の厳しさを感じさせられる時期ですね。その厳しさを感じるたびにドラフトで指名された選手に「おめでとう!」と言えなくなります。だって、プロ野球選手になるという夢が叶うという事は、これ以上ないほど厳しい世界に飛び込む事とイコールですからね。野球では一番だったはずの自分が実は野球が下手だったと気づかされるほどプロ野球というのは恐ろしい世界です。だから『教えてくださることにしっかり耳を傾けて…。』そう思うのは無理もありません。だって今までの自分では全く通用しないんですから。でも、今までの自分が認められたからプロ野球選手になれたのも事実なんですよね。だから難しいんじゃないでしょうか。

要するに『自分が変えていくべき部分』『自分が変えてはいけない部分』があるという事です。

3年前のドラフト会議で京都大学初のプロ野球選手が誕生したと話題になった田中英祐投手もそんな難しさを経験したそうです。

学生時代は勢いで投げていたそうですが、それでは精度が低く制球力が下がってしまう。大胆に投げてみても甘いところにいったボールは一軍ではことごとくヒットにされてしまう。プロ初登板の成績は3回被安打6与四球3で5失点。その3日後に2軍に降格した田中投手は勢いだけで投げている自分を変えようと決心したそうです。

勢いだけでいくから精度(制球力)が低い。もっとゆったりとしたフォームで投げたら制球力も良くなるだろうし、そのフォームで勢いのあるボールがいったらバッターも打ちにくいはずと考えてフォーム改造に乗り出すわけですね。よくある話だと思います。

ところが…

フォームの修正に走ったがために、フォームのタイミングが変わってしまい、わからなくなった。とおっしゃっているわけですが、本当にわけがわからなくなってきたんでしょうね。こんなに躍動感のあるピッチャーが…

ここまでになってしまうんですから。

この3年間のプロ野球生活を振り返ってみて田中投手はこんな事を言っています。

ちゃんとした軸を一本持って取り入れるところは取り入れて、自分の変えちゃいけないところは変えないっていう風にしていれば結果は変わっていたと思いますけど…。とおっしゃっています。

違う方向に走ったらよかったんですけど…と。おそらく、あの勢いをもう一度手に入れたかったんでしょうね、

ちなみにあの田中将大投手のプロ初登板て実はこの田中英祐投手より酷かったんですよね。結果は1回2/3を投げて打者12人に対し6安打3奪三振1四球で6失点。あの田中将大投手もプロ初登板は2回持たず…。

そんな投手が2013年には24勝0敗というマンガでも描けないような凄い成績を残したんですね。

まあ、ここに来るまでにいろんなものが変わったとは思うんですが、個人的に最も変わったのは『体』なんじゃないかと思います。

でも、今日は体の話は置いといて…

今回の田中英祐投手の場合は制球力を上げようと思ってフォームを改造しようと思ったわけですから、その選択は間違っているとは思いませんけど…。

そもそもフォームって『そうする』のではなくて『そうなる』ものだと思うんですね。だって『狙った所に寸分狂わずに投げる投げ方』と『ただただ思い切り速いボールを投げる投げ方』は違うはずですからね。『低い打球を打ちたいと思っているバッターの打ち方』と『高い打球を打ちたいと思っているバッターの打ち方』もおそらく違うはずです。ですから目的があってフォームがあるのが普通じゃないかと思うんですが…。目的をすっ飛ばしてフォームを作ろうとしている選手が異常に多いですし、目的が噛み合ってない『親子』や『指導者と選手』って異常に多いように思います。それに体が変わればまたフォームの微調整が必要になってくるものです。それなのに、ただただ『そうする』ことに必死になっているのを見ると大丈夫かなと心配になります。心配しなくても目的さえしっかりあれば勝手に『そうなる』。ですから、フォームを整える前に目的をハッキリさせてほしいなと思います。

そういえば田中英祐投手もこんな事をおっしゃっていましたよ。

まあ、参考まで。

では、また。

 

 

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